「緊急事態」下で感染拡大の沖縄、何が起こっているのか? 医師「経路ほとんど追えてないという実感」

緊急事態宣言下にもかかわらず、2日連続で100人超の新型コロナウイルス感染を確認した沖縄県内。玉城デニー知事は21日の記者会見で、19~25日の1週間に新規感染者が最大で計898人(1日平均128人)に膨らむという推計を示し、急拡大で宣言に突入した5月中旬と同じ水準に戻ることは「絶対に避けなければならない」と強調した。
■さらなる拡大の傾向も 感染者1人が平均何人に感染させるかを示す沖縄本島の実効再生産数は、12日からの1週間で1・31となり、さらなる拡大の傾向を示している。4連休は検査機関の休業が増え変動の可能性があるものの、県の疫学・統計解析委員会はこのまま実効再生産数が1・5周辺で推移した場合、今週の新規感染は計898人になると見通した。
一方、感染状況に地域差も出ている。中部保健所管内の64歳以下を中心に県全体の新規感染者数が急増する中、八重山保健所管内だけは減少。直近1週間の人口10万人当たり感染者は県全体の38・32人に対し、八重山は2・02だった。ワクチン接種が進むほか、石垣市独自に水際対策や疫学調査の体制を強化していることが大きいとみられる。
県内は、飲食関係を中心に再び感染が広がりつつある傾向も見える。同委員会によると、疫学調査で判明した12~18日の職業別の陽性者は、飲食業従業員の26人が最多。建設業従事者16人、小売店従業員14人、観光業従事者13人、介護従事者12人などと続く。

また、県が無料で実施する飲食店従業員向けのPCR検査は、10~16日の陽性率が3・57%。希望者を対象とする安価な検査の1・45%と比べても陽性率が高い。専門家は、抗原検査キットを無料配布し、飲食店従業員が検査を受けやすくするべきだと指摘している。
■急激な増加スピード 県立中部病院感染症内科の横山周平医師の話 新規の新型コロナウイルス患者の感染経路がほとんど追えていないというのが医療現場の実感だ。職場や学校での集団感染や親族間での飲食を伴う集まりによる感染事例も見られるが、体感として、自分でも全く感染の心当たりがないという人が3~5割はいる。
緊急事態宣言下で県民は感染しないように頑張っているが、それでも新規陽性者の増加スピードがこれまでに見ないほど急激だと感じる。おそらく本島内はどこに行っても、ウイルスに感染する可能性が高くなっている。感染しないためには防御の手段が多い方が良い。ワクチンを接種し、同居家族以外との飲食は控え、県民が一丸となって気を緩めないようにしてほしい。

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