開会式前日 演出担当の小林賢太郎氏を解任 首相コメント「言語道断」

東京五輪の開会式が、7月23日に本番を迎える。
世界中が注目する中、その前日である22日、メインスタッフの人事に関して驚きの発表があった。
開会式と閉会式のショーディレクターを務める小林賢太郎氏が、解任されたのだ。
大会組織委 橋本聖子会長「本日、小林氏を解任することにいたしました」
菅義偉首相は22日夕方、小林賢太郎氏について次のように話した。
菅義偉首相「ご指摘の件につきましては、言語道断。全く受け入れることはできません。秘書官を通じて『これは受け入れられない』と、そういう対応をしました」
問題となっているのは、小林氏が、お笑いコンビ・ラーメンズとして1998年に発売したライブビデオの内容。
収録されたコントの一場面で、人の形に切った紙が数多くあることを説明する際、小林氏が「ユダヤ人大量惨殺ごっこやろうなっていったときのな」としゃべっていた。
これは、ナチス・ドイツが、第2次世界大戦中に行った非人道的な行為「ホロコースト」をコントに盛り込み、笑いを取ろうとする流れだ。
この動画がインターネット上で拡散されると、コントの台本を書いた小林氏に批判が集中。
さらに、アメリカのユダヤ系人権団体が、21日に非難声明を発表した。
こういった国内外からの批判の声を受け、解任された。
今回の対応について、大会組織委の武藤事務総長は、こう話している。
大会組織委 武藤事務総長「今回は、われわれもきょうの朝、そういうことを知ったということでありますので、それまでの間に事前に認識したというのは、残念ながらありませんでした」

開会式のメインスタッフをめぐっては、オープニング曲担当だった小山田圭吾氏が、過去に障害者をいじめていたなどと告白していたことが問題視され、7月19日に辞任。
また、競技とともに開かれる文化プログラムに出演予定だった絵本作家・のぶみ氏も、過去の発言が問題となり、出演を辞退している。
直前になって相次ぐドタバタに、街からはこんな声が聞かれた。
60代「(解任は)仕方がないことだと思いますね」
50代「いろんな問題が起きて、素直に喜べないかなって」
20代「オリンピックは、1つの大きな祭典でもあると思うので、(解任は)それはそれで仕方ないことなのかなと」
20代「最善を尽くして、いい開会式をやってほしいなと思いますね」
非難声明を出していたユダヤ系人権団体の関係者は、FNNの取材に、次のように話している。
ユダヤ系人権団体 サイモン・ウィーゼンタール・センター エーブラハム・クーパー氏「彼が解任されるのは適切だ。『ジョーク』と『大量虐殺』は相いれないもので、同一の文で使われてはならない」
一方、小林氏は、「当時の自分の愚かな言葉選びが間違いだったということを理解し、反省しています」と謝罪コメントを発表している。
相次ぐ関係者の辞任。22日、橋本会長は、次のように話している。
五輪組織委 橋本聖子会長「大変多くの皆さま方にご心配、そしてまたご迷惑をおかけしている部分があると承知しております。全体を早急に見直しながら、どのようにしていくかということを早急に協議、今協議をしているところであります。早急に結論を出したいというふうに思っております」

加藤綾子キャスター「本当に立て続けに問題が起きますよね。今回は、早く対処されましたけれども、そもそも国際的に大切な視点というのが全く足りていなかったということになりますよね」
ジャーナリスト 柳澤秀夫氏「戦後の世界でユダヤ人の大量虐殺、ホロコーストは決してあってはならないという世界が否定してきた話なんですよね。それをやゆするような人が、世界のイベントと言われるオリンピックに関わっていたことは個人の問題ではなく、日本という国が、ホロコーストをどういうふうに受け止めているのかを問われることになりかねない。だからこそ、菅首相も自ら出て、それを否定するような言葉になったんだと思います。当然のことだと思います」
加藤キャスター「小林さんも当時の自分を反省して謝罪していますけれども、組織委員会も解任して終わりではなく、立場や考えをしっかりと示してもいいのかなというところも感じました」

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