「マスクで顔が分からない」問題をあえて“アナログ”で解決 名古屋の印刷会社がアイデア名刺発売

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、常にマスクを着用する状態が続いている。コロナ禍で知り合った取引先や新入社員など、マスクを着用した顔しか知らない人もいるのでは。

そのような人の前でマスクを外した時、「あっ、こんな顔していたんだ」と思った経験のある人も多いはず。もちろん、相手からもそう思われているのかもしれない。名古屋市に本社を構える長屋印刷が、そんな悩みを解決する新しい名刺の注文を6月28日から受け付けている。

その名も「スマイル名刺」。名刺の上部に、マスクで覆われている鼻から下の顔写真を印刷。名刺交換の場で、自分の顔にかざして“合成”する商品だ。

同社の中川剛社長は、「デジタル化が進む今だからこそ、あえてアナログに踏み切った」と開発の経緯を話す。

1919年創業の同社は、印刷会社として“普通の名刺”も扱ってきた。しかし、デジタル化が進んだ上、コロナ禍でオフラインでの商談が制限される中、名刺の注文件数は減少していたという。

そんな中、印刷会社の技術を生かし、ビジネスシーンをちょっとでも明るくできる商品を開発できないか検討した結果、同商品の発売に至ったと話す。

同社は、2020年10月にマスクに名刺情報を印刷した「名刺マスク」を販売。メディアに取り上げられるだけでなく、SNSでも話題となった。

しかし、社名や所属部署、名前などがマスクに印刷されているため、「取引先に会う場合しか着用できない」など、利用シーンが限られていた。ならばマスクではなく、名刺に顔写真を印刷すればよいのではと思い立ったという。

スマイル名刺の発表後、フリーランスやクリエイターなどを中心に反響があるという。また、腕を伸ばして顔にかざす必要があるため、SNSでは「ソーシャルディスタンスを保てる」といった予想外の声も挙がっている。

料金は20枚で1320円から。専用サイトを使って自分でレイアウトを決める「セルフコース」(PCのみ)と、スマートフォンなどで撮影した顔写真を登録し、プラス770円で切り抜きや加工を代行する「おまかせコース」を用意した。

老舗の印刷会社が、あえてアナログな挑戦をする。商談の場で「くすっと笑える」アイデア商品として受け入れられるか。

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