企業が新戦略を打ち出す際、人事・経営者が“緊張感を持って”取り組むべきこととは?

「企業が新戦略を打ち出す際、人事・経営者は社員の“学習機会の確保”に緊張感を持って取り組むべきだ」──こう語るのは、経済産業省の「『持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~』プロジェクト」の最終報告書、通称「伊藤レポート」を主導した一橋大学の名誉教授、伊藤邦雄氏。

伊藤氏は、企業が学習機会の確保に取り組まないと「昨今のDX人材不足のような状況が繰り返される」と見ている。

DX人材不足の原因は企業にある
登壇したWorks Human Intelligenceのセミナーで伊藤氏は、近年のDX人材不足の原因を指摘。「経営側が号令をかけてDX推進しようとしても、人材戦略と連動しておらず、DX人材育成が遅れたことが背景にある」と話した。

同社が500人以上の経営者・役員と1075人の人事・教育担当者を対象に実施した調査では、所属企業において経営戦略と人事戦略が連動しているかという質問に対し、16.7%が「連動している」、40.8%が「ある程度連動している」と回答している。

では、社員に新たなスキルが求められる状況では、企業側が人材育成の一環としてリスキリング(スキルの再開発)を行う必要があるのだろうか。伊藤氏は、「企業価値を高めるためには、会社側が主体性を持つべき」と話す。「社員個人の自主的な学びは決して悪いことではないが、企業のパーパスとズレてしまうのは残念だ。大事なのは、企業のパーパスと社員の学びが一致することだ。

例えば人材育成に熱心なニトリは、人事異動の前には研修を実施している。人事異動はメンバーシップ型の方がしやすいが、ジョブ型では難しく、また日本企業にはなじみにくい。ハイブリッド型を用意し、新たな戦略を実現する際には、スキルを組み替える場を提供するのが理想的だ」

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