ホームセンターが保護犬猫と縁結び…コロナ禍で譲渡会減少受け、島忠・ホームズ36店舗で開催

新型コロナウイルス感染拡大により在宅時間が増えペット需要が高まる一方で、安易な購入による飼育放棄も相次いでいる。そんな現状に一石投じようと、大手ホームセンター「島忠・ホームズ」は一部店舗で犬猫のペット販売を中止し、店舗内で保護動物の譲渡会を開催。感染拡大により譲渡の場が減少する中で、同社の取り組みにより年間1000匹以上の犬猫が新たな家族に迎え入れられている。(奥津 友希乃)
全国の犬猫飼育実態調査を行っているペットフード協会によると、2020年の新規飼育者の飼育頭数は、犬が前年比約14%増、猫が16%増で、どちらも6万匹以上増加するなど、コロナ禍でペットとの生活への関心が高まっている。
一方で、無責任な多頭飼育や経済的事情の悪化、さらには「借りている家がペットNGなのに飼ってしまった」など身勝手な都合による“飼育放棄”も問題化。自治体の保護施設や愛護団体へ飼い主を失った動物の保護依頼が増加傾向にあるものの、感染拡大により譲渡会の中止が各地で相次いでいる。
「島忠」は昨年7月に埼玉の浦和南店・与野店の2店舗で犬猫の陳列販売中止を決断し、これまで犬猫のゲージが設置されていたスペースを保護動物の譲渡会場として提供する取り組みを始めた。12月からは「シマホペットチャリティー」と題し、動物愛護団体を応援するプロジェクトを本格化させ、関東・関西のホームセンター36店舗で感染対策を講じた上で譲渡会を開催。月100匹以上の犬や猫が新たな飼い主との縁を結んでいる。

同社の譲渡会に参加している「保護猫カフェさくら」の担当者は、コロナ禍で対面での譲渡会が減ったため“オンライン譲渡会”を開催するなどして活動を継続してきたが、「生き物なので実際に見たい、見てもらいたいという声が多い」と語る。「島忠さんの譲渡会は対面だし土日に開かれることから多くの人が来る。買い物に来たお客さんなど、保護猫について知らなかった人にも関心を持ってもらえる機会になっている」と取り組みを歓迎した。
◇保護動物の定義明確化を
島忠は譲渡会を行う動物保護団体の審査を行っているが、担当者によるとペットショップで売れ残った動物や、ブリーダーの元で母犬として活躍し、出産適齢期を過ぎた「繁殖引退犬」など、業者側の都合にもかかわらず「保護動物」と詐称して譲渡する活動も見られるという。担当者は「保護動物の定義をしっかりと行い、その動物のバックボーンや飼育の仕方をしっかりと説明、啓発していくことが重要だ」とした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする