アパート階段崩落、住人転落死=築8年、木製部分腐食か―業過致死容疑で捜査

東京都八王子市の賃貸アパートで4月、外階段の一部が崩れ、住人の女性が転落死する事故があった。木製踊り場の腐食が原因とみられ、警視庁捜査1課は業務上過失致死容疑で捜査を開始。設計・施工のほか、第三者機関が行った建築確認検査や、管理会社の維持管理に問題がなかったか調べている。
現場は築8年のアパートで、事故は4月17日午後に発生。3階に住む大手里美さん(58)が外階段を上っていた際、踊り場と2階通路をつなぐ鉄製階段が崩落した。約2メートル下の地面に落ちた大手さんは頭を強く打ち、22日に死亡した。死因は外傷性脳挫傷とみられる。
捜査関係者によると、崩落した階段と踊り場はL字型の金具2個でつながれ、階段側は溶接、踊り場側は各3本のビスで固定されていた。踊り場の内部は床板で、表面をモルタルで覆っていたという。警視庁は踊り場の板が腐食したため、つなぎ目の金具とともに階段が落下したとみている。
一方、事故の約2時間前に踊り場の側面部の板が落下し、管理会社が応急処置をしていたことが判明。踊り場は当初、鉄製で設計されていたとの情報もあり、捜査幹部は「証拠物を踏まえ、構造を明らかにした上で、矛盾点を洗い出さないといけない」と話す。
建築基準法12条は、自治体が指定する建物の所有者や管理者に、建築士らによる腐食などの定期調査と報告を義務付けている。ただ、今回のアパートは3階建て、床面積は約300平方メートルで、八王子市が定める基準(5階建て以上、床面積1000平方メートル超)に満たず、対象外だった。
アパートの建築時には、施工状況を確認する中間・完了検査も行われており、警視庁は担当した第三者機関の検査内容も調べる方針だ。捜査関係者は「現場検証をすれば、検査を受けた通りの建物ができていたのかどうか分かる。できていなければ施工業者が悪いとなるが、検査機関の認識も詰めないといけない」と話している。

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