「疲れているときに見ると動く絵」 PR業界の“旬な事例ランキング”

本連載は、国内外のPR事例メディア「PR EDGE」(運営:株式会社PR TIMES)より、注目を集めた事例をランキング形式(※PR EDGE上のPV準拠)で紹介していくものです。

電通グループ傘下のインターネット広告事業に携わる4社(サイバーコミュニケーションズ、D2C、電通、電通デジタル)が3月に発表した「2020年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によると、動画広告が前年比21%増の3862億円で、インターネット広告媒体費のうち約2割を占めていることが分かりました。

このデータからは、広告市場全体はマイナス成長ではありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響でステイホームとなり、動画配信サービスや、動画も視聴できるSNSなどがインターネット広告費を支えていることがわかります。今回も、動画広告を含めたPRの世界の旬な事例をワンポイント解説付きでお届けしていきます。

著者プロフィール
大原絵理香

PR/広報。CHOCOLATE Inc.所属。米NJの大学でPRを学んだのち、外資系ゲーム会社に勤務。その後、ホールディングスカンパニー、一部上場企業、ベンチャー企業、代理店など様々なレイヤーでPR/広報に従事。2020年11月よりPR EDGE編集長。

5位:恥ずかしすぎるレジ袋で、エコバッグの利用を促進
【クライアント:East-west market 企画:Rethink 公開日:2019年6月】

国連の掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の「14.海の豊かさを守ろう」に関わるテーマとして、日本でも20年7月より石油から作られたプラスチック製のレジ袋が有料となりました。この流れは他国にも及んでいます。

カナダのあるスーパーでは、レジ袋の提供をさらに進めるため、持ち歩くのにはかなり恥ずかしい文字をレジ袋にプリントしエコバッグの利用を推進しました。

4位:「SHIBUYA TSUTAYA」が全国の学生バンドグループの思いをのせたライブ会場に
【企画:渋谷リモ~ト卒業ライブプロジェクトチーム 公開日:3月】

新型コロナウイルス感染症の影響で、卒業式や卒業ライブが中止になったケースは少なくありません。同企画は、21年3月卒業の学生に向け、渋谷のランドマークの一つでもある「SHIBUYA TSUTAYA」において疑似的な卒業ライブを実施したもの。主導したのは、渋谷区の企業、行政、NPO市民による組織「渋谷をつなげる30人」で、InstagramやYouTubeが活用されました。

3位:疲れたときに見ると絵が動いたように見える、ブラジルの健保協会の広告
【クライアント:Afrafep 企画:SALA 10 公開日:2月】

静止画が動いて見えるいわゆる「錯視画像」を広告に使用し、絵が動いて見える人に対し疲れを指摘する健保協会の広告。

錯視画像はネットと同じく広告でも人気があり、印象的な広告がいくつも作られています。例えば、洗濯用洗剤ブランド「Persil」は、10秒間見つめるとWINEという文字が消えてしまう内容で、洗剤の強力さを訴求しました。家電ブランドの「PHILIPS」は、デリケートゾーンの毛がなくなることで大きく見えるという、男性向けの剃刀に関する広告で注目を集めました。

2位:「#広島の推しスポットを熱く応援する」「ばかたれーっ!!」広島県観光連盟が掲出したポスターについて担当者に聞いた
【クライアント:広島県観光連盟 企画:CHOCOLATE inc. 公開日:3月】

個人や団体を応援するために実施する「応援広告」というジャンルがあります。19年ごろからK-POPファンを中心に広がった手法で、企業ではなく一般人が自費やクラウドファンディングなどで屋外や駅などに広告を掲出するというものです。同企画はその「応援広告」を踏襲し、広島県内の47カ所に応援メッセージを展開しました。

1位:「Nizi Project」の広告やタイアップ商品など、大型コラボの国内事例まとめ
20年に彗星のごとく現れたガールズグループ「NiziU」。日韓合同のオーディションを勝ち抜いた上位メンバー9人によるチームで、Huluや日本テレビ系「スッキリ」が人気の火付け役になったといわれています。10代、20代を中心に幅広い層に認知され人気となった「NiziU」は広告業界でも大きな活躍をしました。その内容をまとめた記事が3月の1位でした。

21年春ドラマに要注目
21年4月、PRパーソンを主人公としたテレビドラマ2本がスタートしました。1本目は川口春奈さん主演のTBS「着飾る恋には理由があって」。主人公はインターネット通信販売で若者から支持を集めるインテリアメーカー「el Arco Iris」のPRパーソンです。2本目は、松坂桃李さん主演のNHK「今ここにある危機とぼくの好感度について」。大学の広報マンに転職するも、そこで次々に不祥事に巻き込まれるという内容です。前者はSNSを中心としたPRを、後者はいわゆる「危機管理広報」と呼ばれるPRをメインに扱うようです。

過去にも13年放送の「空飛ぶ広報室」をはじめ、PRを主題とした映像コンテンツはありましたが、ほぼ同時期に、しかもいずれもPRパーソンが主役なことは同業界においては、かなりうれしいこと。医療ドラマのようにその仕事自体がメインに描かれることは(おそらく)ないとは思いますが、これらのドラマを通してPRに興味を持ってくれる人、志してくれる人が増えることを願っています。

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