ビジネスマンが知っておくべき『グルメの新常識』 第60回 「パーソナルフード」

次々に新しい料理や食材などが登場するとあって、『食のトレンド』は刻一刻と移り変わっていく。しかし、クライアントや職場の同僚と「あれ食べた?」という話になることはよくある。そんなときに「……聞いたこともない」というのは、かなりマズい。この連載では、ビジネスマンが知っておけば一目おかれる『グルメの新常識』を毎回紹介していく。第60回は「パーソナルフード」。

「パーソナルフード」って?
食スタイルが多様化する現代、忙しい毎日でも自分の希望通りの食事をとりたいと思う人は少なくない。例えば「自粛太りが気になるから家では低糖質のものを食べたい」、「なかなか自炊できないから野菜を多く取りたい」、「ジムで鍛えているから、できるだけたんぱく質を多く取りたい」といった具合で、生活スタイルによって食スタイルも十人十色となっている。

こうした情勢を受けて注目されているのが、「パーソナルフード」だ。オンラインで好みや条件を登録し、それに沿った商品がランダムに自宅に届くシステムで、月に一定の額を支払って1ヶ月分の量を購入するサブスクリプション方式である場合が多い。味や食感の好み、重点的に取りたい栄養素など極めて個人的な希望に沿った商品が届くので、買い物の手間を減らせるうえ、温めるだけで食べられるなど手間もかからないため多忙な人にも便利だ。
「パーソナルフード」はどこで買える?
パーソナルフードのデリバリーサービスを提供する会社のHPで注文することができる。例えば定額制のおやつサブスクリプションである「snaq.me(スナックミー)」もその1つだ。

人工添加物・ショートニング・白砂糖不使用でナチュラル素材の焼き菓子やチョコレートなど、好みに合わせたもの8種が1箱となって届く。1箱が1980円(送料込み)で、2週に1箱か4週に1箱かが選べる仕組み。同社HPの「おやつ診断」では味の好みや苦手な食材、食べるシーンなどについての質問が続き、おすすめのおやつが表示される。さらにその中でも特に興味があるものを選択すれば申し込みが完了だ。

8種がそれぞれ食べきりサイズで届くので、間食しすぎるのを防ぐことができ、自然素材で体にいいおやつを取れるという点でも好評だという。「2016年のサービス開始以来、常時120~130のおやつをラインナップしていて、『いつも違う内容なのでワクワク感がたまらない』『自分の好みでリクエストできる点がいい』との声をいただいています」(スナックミーPR 地曳美乃里さん)。

糖質・塩分を抑えたフードデリバリーサービス「nosh(ナッシュ)」もパーソナルフードの1つだ。

自社内の管理栄養士とシェフが、糖質30g以下、塩分2.5g以下の基準を元に開発したメニューを60種以上提供。HPにて配送頻度(1週間に1回~3週間に1回)と数量を選ぶが、6食セット(4190円)、8食セット(4990円)、10食セット(5990円)とあり(それぞれ送料別)、ライフスタイルに合わせて「スキップ」や「停止」も簡単にできる。メインには唐揚げやハンバーグといった食べ応えのあるメニューも多い。パンやデザートもあるので、糖質や塩分を抑えながら好きな料理を楽しめるようになっている。

同サービスは生活習慣病のリスクを軽減するためには食生活が重要だという考えで運営されており、「美味しく飽きない健康的な食事を、長く継続してほしいのでサブスクのシステムにしています。コロナ前はダイエットやボディーメイク目的で利用される女性の方が多かったのですが、今は在宅ワークや外出自粛の巣ごもり需要や、コロナ太りを気にされる方の需要も増えています」(ナッシュ広報 藤原愛さん)。
「パーソナルフード」を食べてみた
昨年3月にサービスを開始した定額制パーソナルフード「GREEN SPOON(グリーンスプーン)」では、毎月1回、体の状態や生活に合わせた野菜やフルーツが冷凍された状態で届く。今回はこちらを試してみた。

届いた「毎月8個プラン」では、スープ4種(写真左)とスムージー4種(写真右)が入っていた。冷凍庫で場所をとらないパウチタイプの容器での販売もある。冊子にはメニューの詳細やアレンジ方法などが記されている。

まず、スムージーにチャレンジ。桜のイラストが可愛らしい「Koharu(コハル)」(期間限定商品)という一品を開封してみると、冷凍された黄桃、パイナップル、イチゴ、カリフラワーの他、玄米フレークや白インゲン豆などがゴロゴロ。驚いたのはスムージー材料としては珍しい桜の花や葉の塩漬けが入っていること。ここに牛乳200㏄ほどを加え(水や豆乳でも作れる)、少し中身をほぐしたらミキサーに移し替える。60秒ほど攪拌すればできあがりだ。

ベビーピンクが可愛らしく、ほんのりと桜の香りがするスムージーができた。スイーツのような雰囲気があるが、飲んでみると甘味は控えめで、爽やかな酸味も感じられる。豆や玄米フレークが入っているので、穀物のような香りやもっちり、トロリとした舌触りもあり、スムージーではあるがかなり腹持ちも良さそう。1食分を置き換えるのにも良さそうだ。

続いて、スープも作ってみる。「Catcher in the Grain(キャッチャー イン ザ グレイン)」という名の、豆と十七雑穀のスープだ。カップを開けると、カリフラワーの1種であるロマネスコや、ベーコン、ミニトマト、コーンなど彩り豊かな具材と、カレールウのような固形スープが見える。カップに水を100㏄入れ、具材をもみほぐしてから耐熱容器に移し替え、電子レンジ600Wで約5分加熱する。または鍋に入れて中火で5分加熱する方法でもOK。好みで牛乳や豆乳でも作れるが、今回は水で作ってみた。

具材がゴロゴロと入ったスープが5分で出来上がり。食べてみると、塩分は控えめで具材の味がしっかり前面に出た優しい味だ。自分ではなかなか再現できないクオリティに気分が上がる。ボリューム的には軽いのかと思いきや、豆類や雑穀が想像以上に入っているためこの1品だけで1食分になりそうなほど満足感があった。

「健康に気遣おうと思っても、寝不足やダイエットなど課題は人それぞれ。自分の課題に合った野菜とフルーツを提案する“パーソナライズ”に着目してサービスを開発しました」(同社広報 熊本薫さん)。

食スタイルの多様化が進むなか、パーソナルフードは様々なテーマで発展し増えていきそうだ。日々忙しく過ごしている中で、もっと自分に合った食事を取りたいと思ったら、ぜひ活用してみては。

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