福岡市立中学校が指定違反の下着を脱がせるよう指示 県弁護士会は「人権侵害」と批判

(metamorworks/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)日頃から、さまざまな子供に関する問題に取組む福岡県弁護士会は、福岡市内全中学校(69校)の校則などに関する調査結果を公表した。情報公開請求や生徒・保護者・教職員へのヒアリングで、驚くべき実態が次々と明らかになった。
■約9割の中学校で下着規定福岡県弁護士会の調査によると、下着に関する規制を確認できた中学校は69校中75校(約87%)。具体的には下着の色に関する規制を設けていた中学校が57校(約83%)、下着の柄(無地・ワンポイント)に関する規制を設けていた中学校が54%(約78%)あった。これらの規制に違反した場合の具体的指導内容を規定している中学校が3校あり、「脱がせるように指示する」、「脱がせた後に保護者に連絡する」と書かれていた。
関連記事:田村淳、心底呆れた女子生徒への校則に言及 視聴者も「最悪」■下着指摘で不登校にまた、校則検査では「廊下に一列に並ばされ、シャツの胸をはだけ、教師が生徒一人ひとりの下着をチェックしている」実態が、保護者への聞き取りで明らかになった。さらに中学生からは「コロナで学校に行けず5月下旬にやっと入学できたのに、入学してすぐに中1の女子生徒が男の先生から下着の色を指摘され、それ以来学校に行くことができなくなった」との証言がでた。■脅しや不適切回答一方で髪型に関する校則の理由について、生徒が教師に尋ねると「ツーブロックがいけないのは『政府がそういっているから』」とうその回答をした。また、後髪をしばるときに耳寄りも下の位置でなければならない理由については、「男子が見て欲情するから」と回答した教師も。さらに、おでこの産毛を剃った生徒に対しては、禁止規定がないにも関わらず、職員室前で1時間半立ったまま注意。泣いてもその指導をやめなかった実態も判明した。さらに、生徒会で校則について議論していたところ、教師から校則の議論を禁止されたり、校則について意見すると「内申に響くぞ」「そんな態度なら内申やらんぞ」といった脅しを受けているケースも見受けられた。

■直ちに廃止すべき福岡県弁護士会は、福岡市、福岡県、文部科学省などに対して「合理的理由が説明できない校則や生徒指導、子供の人権を侵害する校則や生徒指導は直ちに廃止し、もしくは見直すべき」との意見書を提出。その中で、「校則の制定、見直しにおいては、生徒も参加する校則検討委員会で検討するなど、生徒の意見を反映すべき」としている。調査を担当した弁護士は「実際の聞き取りで、若い先生ほど厳しい校則容認派が多いことに驚いた」と話す。■教委は全体像を把握せず福岡市教育委員会は、しらべぇ編集部の取材に対して「下着のチェックなどの校則に関して、各学校に対して不適切な部分は改めるように指導した」述べた。しかし「実際に校則から削除したのを確認したのか」について問うと、「していない」と述べた。また福岡市教委は、過去に保護者などから校則に関して指摘を受けても、その学校に指導を行うのみで、そのほかの中学校でどのような校則があるのかという全体像をつかんでいなかった。
■教育の本質とは真逆首都圏の私立大学教職課程担当教授は、「現場では指導力がない教師ほど、校則で生徒をしばろうとする。そもそも『生徒の自主性を重んじる』という教育の本質とは真逆な事態だ」と手厳しい。文部科学省の担当者は、「研修会などで『校則は時代にあうようにアップデートしていくべき』と以前から言い続けている」と述べた。 (取材・文/しらべぇ編集部・おのっち)

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