厚労省職員23人が深夜の会食、送別会発案の課長を更迭 田村憲久厚労相は閣僚給与2か月分返納

田村憲久厚生労働相(56)は30日の会見で、同省職員23人が24日に深夜0時近くまで東京・銀座の居酒屋で送別会を催したことを明かし「国民の信用を裏切り、おわびする」と謝罪した。新型コロナウイルス感染拡大防止を呼び掛ける立場である同省の職員による「深夜大人数会食」に対しては与野党から猛批判の嵐。同省は、会を発案した老健局老人保健課長を事実上更迭する人事と田村氏が閣僚給与2か月分を自主返納すると発表した。
自粛期間中の公人による会食スキャンダルが相次ぐ中、立場、人数、時間を無視した厚労省官僚の不祥事が発覚した。
「東洋経済オンライン」が29日夜にこの問題を報じたことを受け、田村氏は事実関係を認めた上で謝罪の言葉を並べた。「(歓送迎会や花見など)制約をお願いしている役所が失態をさらし、大変申し訳ありません。勤務後に飲みに行っていたわけですから…。5、6人もやめてくださいとお願いしている中、23人という非常に多い人数での宴会など許されません。常識では考えられません」。厚労省は即日で関係職員を処分した。
参院厚労委員会に出席した厚労省・土生(はぶ)栄二老健局長によると、送別会は介護保険を所管する老健局老人保健課が催した。24日は緊急事態宣言が解除され、東京都による午後9時までの営業時間短縮要請が出された2日後だった。
同課職員は午後11時まで営業している店を探して予約し、所属する三十数人のうち課長を含む23人が出席。同7時15分スタートで約4時間にわたって、マスクを外して大声も出しながら飲み食いをした。十数人は営業終了後、午前0時近くまで居座る“迷惑行為”も。解散後、タクシーを利用して帰宅した職員もいたが、土生局長は「自己負担で支出したと聞いている」と強調した。

政府のコロナ対策分科会は、会食は職場の同僚らいつも近くにいる4人までで行うべきで、食事は短時間で済ませ会話する時はマスクを着用するよう求めている。厚労委では、小川克巳委員長が「極めて軽率な行動で、一瞬にして信頼を失った。組織として猛省を促す」と苦言を呈した。
感染者数が増加傾向にあり、国民にさらなる自粛を呼び掛けている現状での醜聞に政府与党内からも厳しい意見が相次いだ。菅義偉首相は「大変申し訳ないことだ。田村厚労相が厳しく、こうしたことが二度と起きないよう厳重に対処した」と謝罪。加藤勝信官房長官は「(聞いた時は)一体何をやっているんだという思いを強く持った」とし、公明党の山口那津男代表は「耳を疑うくらいビックリした。考えられない」とあきれ果てた。
◆新型コロナウイルス感染拡大中に明らかとなった主な公人の不適切な会食(肩書は当時)
▼2020年12月14日 菅義偉首相と自民党の二階俊博幹事長ら計8人で会食
▼21年1月8日 政府が2度目の緊急事態宣言。午後8時以降の外出や飲食店の営業を自粛要請
▼26日 自民党の松本純国対委員長代理の東京・銀座クラブ訪問が判明。公明党の遠山清彦幹事長代理も銀座のクラブ会食が発覚
▼29日 松本、遠山両氏が役職辞任
▼2月1日 松本氏に加え、同席した田野瀬太道文部科学副大臣、大塚高司衆院議院運営委員会理事が自民党離党。首相は田野瀬氏を更迭。遠山氏が議員辞職
▼17日 自民党の白須賀貴樹衆院議員による夜の高級ラウンジ訪問が判明。白須賀氏は離党
▼3月22日 緊急事態宣言解除。東京都は飲食店に午後9時閉店を要請
▼24日深夜 厚生労働省の職員23人が深夜まで飲食

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