4割が年収300万円未満=無職、非正規雇用増加―原発避難者700人調査・関学大

東京電力福島第1原発事故で福島県などから避難した約700人に現在の生活について尋ねたところ、年収300万円未満が約4割に上り、無職や非正規雇用の割合が増えていることが関西学院大災害復興制度研究所(兵庫県西宮市)の調査で分かった。
同研究所は7~9月、事故から10年を前に、支援団体を通じて避難者4876人に調査票を配布。694人(男性276人、女性411人、不明7人)から回答を得た。うち522人は福島出身で、他に東京や千葉などからの避難者もいる。約6割は自主避難だった。
世帯年収は、200万円台が16.0%(事故前11.1%)と最も多く、300万円台14.6%(同14.8%)、100万円台13.0%(同7.6%)と続く。100万円未満や収入なしも事故前より増えており、300万円未満が全体の39.1%を占めた。
無職(27.2%)やパート・アルバイト(21.9%)、専業主婦(12.2%)が事故前より増えた一方、農林水産業や自営業などは減少。交際も希薄になり、「何か困った時に助け合う親しい人がいる」は51.9%から19.3%に激減した。
住民票は多くが元の住所に置いたままで、全体の30.4%は出身地域への愛着を「強く感じる」と回答。一方、福島出身者の65.3%は、除染や廃炉作業への不安などを理由に「福島に戻るつもりはない」と答えた。
同研究所の斉藤容子主任研究員は記者会見で、「避難生活も復興もまだ終わっていないことが改めて分かった」と話した。

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