竹中平蔵が『朝生』で炎上! 利益相反を追及され大ウソ言い訳、コロナでも「重症430名で医療崩壊するわけない」と現実無視の暴論

竹中平蔵公式ウェブサイトより

まったくどの口が言うかという感じだが、問題はこのあと。今度はパネリストとして出演していた立憲民主党の森裕子参院議員が、竹中氏の利益相反について本人に問いただしたのだ。
森議員が俎上に載せたのは、非公表の内部資料を竹中氏が国交省に開示させていたという問題。これは今年4月に「週刊朝日」(朝日新聞出版)が報じたもので、竹中氏が会長を務めていた諮問会議「未来投資会議」の分科会において、空港の民間運営事業にかんして各空港の財務状況を分析した国交省の非公表内部資料を竹中氏が開示させていたという。
竹中氏は関西国際空港などの運営に携わっているオリックスの社外取締役を務めており、これは明確に分科会会長という立場を利用した利益相反行為だ。実際、「週刊朝日」が情報公開請求で得た資料には〈竹中会長限り〉と印字されていた。
森議員はこの問題を取り上げ、「国交省が公共工事の予定価格を教えるようなことになるから開示できないと抵抗していたあるデータを『竹中会長限り』ということで提出させたということは事実ですよね?」と本人にぶつけたのだが、竹中氏は「提出させてません。提出させてません」「(国交省が)持ってきたということはあるかもしれませんけども、私はそういうものを出せとは言ってません」「向こうが持ってきた資料のなかに何があったかは私は覚えていませんけど」などと抗弁。分科会の議事メモには、竹中氏が「数字は、どうして開示できないのか」などと迫っていたこともあきらかになっているというのに、「出せとは言っていない」と繰り返したのだ。

さらに、森議員が「利益相反と言われるような立場のまま政府の重要な会議のメンバーになっているんですか?」と畳み掛けると、竹中氏は口角泡を飛ばして、こうまくし立てたのである。
「森さん、森さん、私はそういうことで利益相反になるようなことを何かしましたか?」

ところが、竹中氏をめぐる利益相反の問題がこれだけ指摘され、さんざん批判を浴びているというのに、菅首相は竹中氏を「成長戦略会議」のメンバーに選び、自身のブレーンとして重用しているのである。「#竹中平蔵を政治から排除しよう」「#竹中平蔵つまみ出せ」と国民が怒るのも当然の話だ。
だが、事実を突きつけられても利益相反を認めず、「言論封殺だ!」と逆ギレしたことよりももっと重大なのは、『朝生』での新型コロナ対策をめぐる竹中氏の発言だろう。
たとえば、「GoToトラベル」について菅首相は「『GoToトラベル』が感染拡大の主要な原因であるとのエビデンスは、現在のところ存在しない」などと言い張っているが、これに対してパネリストだった二木芳人・昭和大学医学部客員教授は「『GoToトラベル』が感染拡大にほとんど影響していないというエビデンスもない」「可能性があるものはある程度ブレーキをかけて、感染拡大に歯止めをかける努力はするべき」と指摘した。
これはごくごく当たり前の話だが、これに対し、竹中氏は「先生おっしゃることはわかるんですけれども、政策ってそんなに完璧にできるわけないんですよ(笑)」などと混ぜっ返し、「エビデンスがないっていうのは事実」「7月から『GoTo』がはじまっているが8月から感染者は減っている」と人口最多の東京が「GoToトラベル」の対象となったのが10月であることをネグって主張。「『GoTo』というのは経済を回すためには今後も大変重要な政策として位置づけられる」と語った。

新型コロナ分科会メンバーの経済学者・小林慶一郎氏も「感染者が増えれば経済も止まってしまう」と述べているが、菅首相はそうした意見には耳を貸さず、この現実を直視しない竹中氏のような主張だけを受け入れているのではないかと思わずにいられない。だが、もっと酷かったのは、重症患者をめぐる話題の際の、竹中氏のこの発言だ。
「さっきから医療崩壊の話とか出てるでしょ? でも先程あったように重症患者が430名です。430名の重症患者が出て、この1億2600万人のですね、大きな国の医療が崩壊するなんて、おかしいわけですよ。400人ですよ?」
重症者は1億2600人分の400人にすぎないのに日本の医療が崩壊するわけがない、大騒ぎしすぎだ──。そう言わんばかりのこの主張には、やはり二木教授が “新型コロナ患者には集中的な治療が必要”と述べて、「1人の患者さんに対してECMOという人工肺を回そうと思えば10人くらいのスタッフがかかりきりにならないとそれを回せない」と指摘したが、ようするに、竹中氏は医療現場の逼迫状況についてまるでわかっていないのだ。
いや、竹中氏は医療現場やその体制がわかっていないのではなく、そうした都合の悪い現実は見ないふりをしているのだろう。実際、竹中氏は小泉純一郎政権下で経済財政政策担当相として「構造改革」を主導し、医療・社会保障費抑制策を打ち出した張本人であり、その結果、この国の医療体制の脆弱さがいまあらわになったとも言える。にもかかわらず、そのことを無視しているからこそ、「1億2600万人のうちの400人」などと言い放つことができるのだ。
しかし、恐ろしいのは、このような現実を見ようともしない竹中氏を「ブレーン」として「政府の真ん中」に置いている菅首相だ。いまだに「GoTo」に固執していることからも菅首相は現状を過小評価しているとかしか考えられないが、その背後にこの男がいることを思うと、コロナの医療体制がこれからどうなってしまうのか、背筋が凍るばかりなのである。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする