大阪地裁が強制不妊の国賠請求を棄却 旧優生保護法は違憲と判断

旧優生保護法によって不妊手術を強制されたとして、近畿地方の知的障害のある女性(77)と、いずれも聴覚障害のある大阪府の70代女性、80代夫の計3人が国に計5500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。林潤裁判長は、不法行為から20年の除斥期間の経過で賠償請求権は消滅したとして、請求を棄却した。一方、同意のない不妊手術を認めた同法の規定は違憲と判断した。
強制不妊をめぐる同種訴訟の判決は昨年5月の仙台地裁、今年6月の東京地裁に続き3件目で、いずれも原告敗訴となった。違憲判断は仙台地裁に続き2例目。
林裁判長は、原告女性2人に優生手術が実施されたと認定。「生殖能力の喪失という重大で元に戻らない結果をもたらし、精神的・身体的被害は誠に甚大」と指摘し、旧法規定は「極めて非人道的、差別的で違憲」と述べた。
しかし、除斥適用については「被害者側の主観的事情を考慮して例外を認めることは相当ではない」と判断。被害救済の立法措置を怠ったとする主張も、「(厚生労働相が被害に言及した2004年当時)必要不可欠で明白だったとは言えず、違法の評価を受けるものではない」と退けた。
判決などによると、近畿地方の女性は1965~66年ごろに大阪市内の産婦人科で、大阪府の女性は1974年5月ごろに近畿地方の病院で帝王切開による出産と同時に、不妊手術を強いられた。

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