柳美里さん、地元民らと喜び=「JR上野駅公園口」で全米図書賞―福島・南相馬

「JR上野駅公園口」英語版で全米図書賞の翻訳文学部門を受賞した作家の柳美里さん(52)は19日、福島県南相馬市の自宅兼ブックカフェで、受賞の知らせを聞いて駆け付けた門馬和夫市長やなじみ客らと笑顔で喜びを分かち合った。
受賞作では、福島から出稼ぎで上京し、ホームレスとして最期を迎えた男を主人公に据え、東日本大震災の被災地や日本社会の光と闇を浮き彫りにした。
「これからも東北を舞台にした物語を書きたい」と、受賞後のオンライン会見で決意を新たにした柳さん。震災直後の2011年4月から福島に通い始め、15年に南相馬市に移住。「震災でなくなったものは数え切れないほどある。震災前になかったものが一つでも二つでも生まれ、小さくとも明かりをともせられれば」と期待を込めた。
柳さんのブックカフェに足を運んだ福島市の会社員、佐藤幹子さん(55)は「震災から10年目を迎えて風化が進む中、福島の問題に目を向けてもらういいきっかけになる」と笑顔。山形市の会社役員、遠藤弘志さん(74)は「被災地から作家として情報発信している。これからも応援したい」と話した。

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