自分の会社が好き? 部長・役員と一般社員で大きな差が

企業のインターナルブランディング支援を手掛けるタンタビーバはこのほど、法政大学大学院政策創造研究科・石山恒貴教授監修のもと、中小企業に勤務するビジネスパーソン1,000人を対象に「自社への“ファン度合い”に関する調査 ~社員が自分の会社を好きになるには~」を実施し、結果を公表した。

同調査は2019年2月~2020年3月(調査・分析含む)、30代~60代の売上高10億円~1,000億円の企業に勤務する会社員と会社役員1,000名(役職など:一般社員268/課長249/部長249/役員234、売上規模:10~50億円未満110/50~100億円未満110/100~300億円未満260、300~500億円未満260/500~1,000億円未満260)を対象に実施。調査機関は、楽天インサイトだった。

「会社ファン度」は、同社が同調査から導き出した独自指標で、社員が会社のことをどれくらい好きか数値化したもの。同調査では「自分の会社が好きだ」という設問に「あてはまる」と回答した人が役員64.1%、部長45.4%に対して、一般社員では26.9%と3割にも満たない結果となった。

また「会社に行けると思うとワクワクする」の問いに「当てはまらない」と回答した人は、役員は3割以下に留まっているのに対し、一般社員は6割以上も該当するという結果が出た。様々な機関の調査から、日本企業の従業員エンゲージメントは諸外国と比べて圧倒的に低いと言われているが、今回の調査では、特に一般社員にその傾向があることがわかった。

今回の調査では、前述の“会社ファン度”を測る10の設問に対する回答結果を用いて、因子分析を行い、「会社を好きかどうか」が、どのような要素から構成されているかを調べた。さらに、その構成要素をどうしたら高められるかを、重回帰分析から導き出した。

会社ファン度は、「会社への誇りと満足」と、「仲間との協働によるお客様の喜びの実現」によって構成される。「会社への誇りと満足」を高めるためには、成長と多様性の尊重や、理念浸透の実現が有効と考えられる。また、「仲間との協働によるお客様の喜び実現」を高めるためには、助け合いと協力の文化や、ありのままの自己の受容が有効と考えられる。

「会社への誇りと満足」には、4つの因子が有意な正の影響を与えている。特に「成長と多様性の尊重」「理念浸透の実現」は、会社への誇りと満足を高める上で重要な要素。社員を尊重し、社員の成長を優先する企業文化の醸成と、経営理念によって進むべき方向性が共有されている状態を実現することが必要であると考えられる。

「仲間との協働によるお客様の喜び実現」には、4つの因子が有意な正の影響を与えている。特に「助け合いと協力の文化」「ありのままの自己の受容」は、重要な要素と考えられる。社員同士が助け合い協力できる組織文化を構築し、社員個々人のありのままの行動を許容することが必要であると考える。

今回の結果について、法政大学大学院政策創造研究科・石山恒貴教授は、「この調査の意義は、『会社のファン』の内容を具体的に示したことであり、そうなるためには、理念浸透、助け合いと協力の文化、成長と多様性の尊重、心理的安全性が重要でした。また『会社のファン』とワークエンゲイジメントには関係性があり、『会社のファン』であることと『いきいき』の関係がまさに示されたものと思います(ワークエンゲイジメントとの関係は、調査結果に記載されています)。タンタビーバさんの取り組みの方向性の的確さが示されたものと考え、これからの取り組みにもおおいに期待いたします」とコメントしている。

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