電撃逮捕、まさかの逃亡=異例ずくめのゴーン被告事件

日産自動車の元代表取締役グレッグ・ケリー被告(64)の初公判が始まったが、前会長カルロス・ゴーン被告(66)は国外逃亡したまま。電撃逮捕に始まり、異例ずくめの展開を見せた事件を振り返る。
東京地検特捜部がゴーン被告を逮捕したのは、2018年11月19日。プライベートジェットで羽田空港に到着した被告を、10~14年度分の役員報酬の一部を有価証券報告書に記載しなかった金融商品取引法違反容疑で拘束し、ケリー被告も共に逮捕した。
ビッグニュースのさなか、日産は記者会見を開き、目的を偽った投資資金の支出や私的な経費支出など、ゴーン被告による日産の「私物化」を公表。特捜部は翌月、15~17年度分の報酬を隠した容疑で2人を再逮捕し、年明けにも私物化疑惑に切り込む方針で捜査を進めた。
急転したのは、東京地裁が両被告の勾留延長を認めなかったためだ。多くの事件捜査では逮捕後、10日間の勾留に加え、最大10日間の延長が認められる。だが地裁は、特捜部が「司法取引」で報酬隠し事件の重要証拠を入手済みだったことなどを考慮したとみられ、検察側の延長請求を却下した。
捜査途中での保釈が現実味を帯びた12月21日、特捜部は私物化疑惑でゴーン被告を逮捕する。ゴーン被告は年末年始も拘置所で過ごし、勾留108日目に保釈。ツイッターで会見を予告した翌日の19年4月4日、別の私物化疑惑で逮捕された。
捜査も異例の展開をたどった事件だったが、同年末、再保釈中のゴーン被告がまさかの逃亡。世界を再び驚かせた。
特捜部は同12月29日夜に関西国際空港から不法出国した出入国管理法違反容疑でゴーン被告の逮捕状を取得。中東レバノンで行動を共にしているとみられる妻キャロル・ナハス容疑者(53)についても証人尋問で偽証した容疑で逮捕状を取り、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配した。

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