【メディカルNOW】新型コロナ PCR検査1日20万件、いつ実現?

新型コロナに感染しているか否かを調べるPCR検査。経済界は7月から1日20万件を要望していた。8月28日に政府が公表した「対策パッケージ」には、季節性インフルエンザとの同時流行に備え、抗原検査を含めて1日20万件まで拡充すると明記した。
現状はどうか。厚生労働省はPCR検査の1日当たりの最大能力は6万2346件(9月10日現在)と公表しているが、最近の実績をみると1日平均2万件前後だ。
外国の1日当たりの検査能力を見ると、米国50万件、ロシア40万件、英国33万件、ドイツ20万件、フランス15万件、イタリア10万件。それらに比べて1ケタ少ないのが日本の現状だ。人口当たりの検査数が日本は世界213の国・地域で比較して150位前後にランクされている。
検査数が少ないとどういうことになるか。▼見逃される感染者が増えて市中感染を広げる▼地域の感染状況が把握できず有効な対策(休業要請や外出自粛など)を打てない▼海外渡航の際に必要な「陰性証明書」を得られない▼多くの人が必要以上に警戒して飲食や旅行を控える―など。
しかし、政府は検査を十分行わないのに「感染者が減っているから規制を緩和する」という。来月から「Go To トラベル」で除外されていた東京都を加え、新たに飲食店への来店を促す「Go To イート」が始まる。感染リスクを増やす「Go To キャンペーン」に税金を使うなら、その分をPCR検査の拡充に回してくれと言いたい。
感染拡大防止と社会経済活動を両立されるには、PCR検査の拡充しかない。1日20万件の検査態勢を一刻も早く実現していただきたい。(医療ジャーナリスト・田中 皓)

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