神戸山口組の崩壊が加速…「金庫番」岡山・池田組が脱退した理由と今後

日本最大の暴力団・山口組から2015年8月に離脱し、対立してきた神戸山口組(井上邦雄組長)の崩壊が加速している。

神戸山口組の有力直参(直系の団体)である池田組(池田孝志組長、岡山県)が離脱したという。まずは写真をご覧いたただきたい。「御挨拶」と題された書状には「諸般の事情に鑑み、神戸山口組を円満に脱退いたしました」と書かれている。書かれた日付は7月28日。暴力団関係者からジャーナリストの成田俊一氏に送られてきたものの一つだという。

「挨拶状の写真は複数の暴力団関係者から29日に私のもとに送られてきた。本物といって間違いない。池田組が脱退したことは神戸山口組とって致命的ともいえるだろう。池田組長は5年前の山口組分裂のときに井上に抗争資金として3億円ともいわれる資金提供をしたからだ」(成田氏=以下同)

神戸山口組の「金庫番」とも呼ばれた池田組がなぜ離脱したのか。

「井上組長は六代目山口組になんら打撃らしい打撃を加えることなくカネだけを食った。一方、池田組は2016年5月に当時の若頭を射殺され、さらに今年5月にも若頭が銃撃されている。それにもかかわらず井上組長は山口組に“返し”さえしない。そのことに池田組は不満を抱えていた」

だとすると池田組は今後どう動くのか。

「山口組分裂の第三極であったが、解散届けを出したと騒がれた絆會の織田絆誠代表が池田組と合流したという。前々から合流の噂があったので驚きはしない話だ。この背景は簡単にいえば、織田は池田のカネを当てにし、池田は身の安全のために武闘派の織田が必要だったといえる。池田は今回も織田に大金を出したといわれている」

池田組はなぜ資金が豊富なのか。

「1980年代の不動産バブルに乗って大儲けしたといわれている。とはいえ、その資金力は六代目山口組には到底及ばない」

神戸山口組を離脱したという池田組が「一本どっこ」(大組織の傘下に入らない組)になることで生き延びることはできるのか。

「六代目山口組からすれば、池田が織田と手を組んだことは改めて高山清司若頭(六代目山口組のナンバー2)を敵に回すということを表明したことになる。いまや高山若頭は西日本地方を完全に支配している。六代目山口組は神戸山口組から離脱した五代目山健組と池田組の動向は追跡中だというし、どちらの組も年内に解散させようと動いているらしい。池田組が生き延びる道はないし、井上も織田もカネがない。カネがなければ懲役を賭けた抗争はできない。六代目山口組の支配下に入るのか、引退をするのか。高山若頭はまもなく山口組分裂抗争終結の総仕上げに乗り出すだろう」

5年間に及び日本社会を震撼させてきた山口組分裂劇。幕引きへのカウントダウンは大幅に進んだようだ。

(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ)

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