イモガイとはどんな生き物? 猛毒を持ち、刺された人の体験談にゾッとする

毒のある貝の中でも、特に猛毒を持っていることで知られるイモガイ。
千葉県の房総半島から南に広く分布し、浅瀬などにも生息しているので注意が必要です。
そんなイモガイの毒の強さや種類、捕食映像、刺された時の応急処置、体験談などさまざまな情報を紹介します。
イモガイとはイモガイ科に属する貝の総称で、その数は実に500種類以上。
歯舌(しぜつ)という舌のような器官を銛(もり)のように鋭く発達させており、ここに強力な毒があります。
イモガイ
種によって毒の強さが違い、中には人間を死に至らしめるものも…。実際、日本でも死亡例が複数、報告されています。
そんな恐ろしいイモガイの毒ですが、新薬の材料として注目されているという意外な一面もあるのだとか。
イモガイはどのように獲物を捕食するのでしょうか。
愛知県にある『名古屋港水族館』のYouTubeチャンネルでは、『タガヤサンミナシガイ』という名前のイモガイの捕食映像が見られます。
万が一、イモガイに刺されてしまった時の応急処置や、対処法を紹介します。
特に強力な毒を持つイモガイ『アンボイナガイ』を例に挙げると、刺された場合、めまいや運動失調などの症状が見られるそうです。
もし、海水浴中に刺された場合はおぼれてしまう危険性があるので、一刻も早く海から上がりましょう。
その後、毒を吸い出し、刺された部位と心臓の間を圧迫。毒が全身に回らないようにして病院に行くことが大事なのだそう。
環境省が管理する、和歌山県の『串本海域公園』のウェブサイトでは、応急処置の方法がこのように紹介されています。
刺されたところが分かっている場合は、刺された部位を切開して毒を吸い出します。
その後、刺された部位と心臓の間で圧迫し、毒が全身に広がらないようにします。安静にさせて病院などに運びます。
串本海域公園 ーより引用
特にアンボイナガイは毒が強力なため、どれだけ早く処置ができるかという、時間との闘いになるようです。
イモガイとひと言でいっても数多くの種がおり、毒にも種類があるといいます。なるべく早く病院に行き、適切な処置を受けることが重要ですね。
沖縄県の保健衛生と環境保全のための調査を行っている『沖縄県衛生環境研究所』は、シュノーケリング中にアンボイナガイに刺された男性の体験談を紹介しています。
(アンボイナガイに)刺された時の痛みは、蚊に刺された程度であった。
受傷部には歯舌歯が刺さっていたので、受傷直後右手で歯舌歯を抜いて、3~4回口で咬むようにして受傷部を強く吸引した。
5分後受傷部を見たら、小さな赤い点と直径約1cmの小さな腫れが認められた。
受傷から約30分後、岸へ帰ろうとして水中眼鏡を外したら、目眩、複視、喉の乾き、身体のだるさを感じた。
(中略)
一人では歩行不能になりそうだったので、前方の男性に大声をかけて助けを求めた。
彼に身体の左側を支えてもらいながら岸までたどり着いたが、彼がいなければたどり着けなかった可能性が高いと思われた。
沖縄県衛生環境研究所 ーより引用
病院に搬送された男性は治療を施され、数日入院した後、無事に退院することができたといいます。
一般的な海のレジャーであるシュノーケリングや潮干狩り中にも、被害に遭う可能性があることが分かる怖い実例だといえるでしょう。
紹介したアンボイナガイは夜行性で、昼間ははめったにでくわすことはないそうです。
しかし、無闇に岩の隙間などに手を伸ばすと毒針に刺されてしまうことがあるようなので、注意してください。
海には、この記事で紹介したイモガイ以外にも身近な危険生物が多くいます。あわせて確認し、安全にレジャーを楽しみたいものですね。
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[文・構成/grape編集部]

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