暑い季節に無性に食べたくなる『カレー』。
野菜と肉のうまみがつまったスパイシーな味は、低下しがちな夏の食欲をかき立ててくれますよね。
なかには、一晩寝かせて翌日に食べるという人もいるのではないでしょうか。
しかし、翌日のカレーには、食中毒を引き起こす危険があるので注意が必要です。
内閣府の食品安全委員会が呼びかけたのは、集団感染の危険もあるウエルシュ菌による食中毒予防。
食中毒は、細菌やウイルスが付着した食べ物を口にすることで、下痢や腹痛などの症状を引き起こす病気ですが、「加熱すれば大丈夫」と思っている人も多いでしょう。
しかし、ウエルシュ菌は100℃の加熱でも死滅しない、怖い食中毒なのです。
人間や動物の腸管内、土壌、下水、食品など自然界に広く分布しているという、ウエルシュ菌。
100℃の加熱でも1~6時間生存するとされており、一般的な調理の加熱では死滅しないのです。
特に、カレーやシチューなどの煮込み料理で多くみられ、調理後そのまま放置することで温度が下がって菌の発育に適した環境になり、増殖するといいます。
ウエルシュ菌は自然界に広く存在するため、食品に「付着させない」のは不可能なのだそう。
そのため、菌を増やさないことが最も重要です。
作った料理は、鍋のまま室温で放置せず、小分けにしてすぐ冷まし、すみやかに冷蔵庫に入れるようにしましょう。
「ふやさない」ための対策
・作った料理は早めに食べ切る。
・すぐ食べない時は、室温で長時間放置せず、小分けしてすみやかに冷蔵庫に入れて、10℃以下で保存する。
・野外の場合は、保冷バッグなどで保存する。
内閣府 食品安全委員会 ーより引用
「冷蔵庫に入らないから」「明日食べるから大丈夫」といった理由で、常温保存していたという人も多いのではないでしょうか。
ネットでは、「初めて聞きました」「気を付けよう」などの声が上がっています。
楽しく食事するためにも、正しい知識をしっかりと頭にいれて、対策をしていきたいですね。
[文・構成/grape編集部]