園児、ポケモンで防災学ぶ 地震起きたら、わざ「からにこもる」 震災知らない世代に動画やクイズ 香取・佐原保育所 【東日本大震災12年】

東日本大震災の発生から12年を前に、香取市の佐原保育所で10日、人気ゲーム「ポケットモンスター(ポケモン)」の教材を活用した防災教室が開かれた。同市は震災で大きな被害を受けており、震災を経験していない子どもたちに身の守り方を伝えようと企画。ポケモンが登場するDVDの映像やパネルを使ったクイズを通して、子どもたちは地震発生時の身の守り方を学んだ。
同市は震災で震度5強を観測。建物被害は6千棟以上に及び、市北部を中心に約3500ヘクタールで液状化が発生した。同教室は市の防災教育の一環で実施。教材は一般財団法人「ポケモン・ウィズ・ユー財団」から無償で提供を受けた「ポケモンぼうさいきょうしつ」を活用した。
防災教室には4~6歳の園児約40人が参加。子どもたちは、地震発生時にはテーブルの下に素早く潜るなど身を守る行動を動画でポケモンから教わった。パネルを使ったクイズで学んだ防災の知識を深め、ダンスを通して頭を守るための「からにこもる」ポーズなどを学んだ。
参加した酒井千歳君(6)は「災害が起きた時の動き方を知った」と笑顔。田村彩ちゃん(6)と桜井はるちゃん(6)は「ポケモンと一緒に踊ることができて楽しかった」と喜んだ。
同所の加賀谷美佐子所長は「震災を経験していない子どもたちと一緒に楽しく学ぶことができて有意義な時間を過ごせた」と話した。
市はポケモンの教材を市内の他の保育施設や幼稚園に配布し、活用してもらう。

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