「戦没者を2度殺すのか」遺骨が混じる可能性ある土砂の採掘 沖縄戦体験者ら悲痛な叫び

沖縄戦戦没者の遺骨が混じる可能性がある土砂の採掘反対を訴える集会が4日、沖縄県糸満市米須の魂魄(こんぱく)の塔で行われた。隣接する鉱山での採石について県が昨年12月31日以降の採掘を事実上認めたこともあり開催。遺骨収集する市民や沖縄戦体験者らは「戦争と埋め立てで戦没者を2度殺すのか。死者の尊厳を守ってほしい」と訴えた。(南部報道部・又吉健次、社会部・當銘悠)
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具志堅さんは「採掘会社のお金をもうける権利と戦没者の尊厳のどちらが大切ですか、みんなで考えてほしい」と主張。沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは、鉱山に隣接するシーガーアブは沖縄戦当時に利用されており、遺品が見つかる可能性があるとして鉱山開発での破壊を懸念。「魂魄の塔がある米須周辺は霊域で、そもそも掘削していい場所なのか」と訴えた。
集会では沖縄戦体験者もあいさつした。宜野湾市の奥田千代さん(81)は、母と兄の3人で普天間から南部方面に避難。キビ畑の中を歩くと死体があり、子ども心に怖かったことを覚えている。防衛隊に駆り出された父は摩文仁方面で戦死したといい「父だけではなく南部では多くの人が亡くなっている。土砂の採掘には絶対反対」と語った。

那覇市の石原絹子さん(85)は、戦争で父や母、きょうだいを失い戦災孤児となった。台湾有事が叫ばれる中で進む軍備強化に、沖縄戦の記憶がよぎるという。「南部は戦没者の血だけではなく体の一部も眠っている場所で、単なる土ではない」と涙交じりに語った。
うるま市の小橋川共行さん(80)は沖縄戦で祖父母や親戚を失った。どこで亡くなったのかは分からず、遺骨は戻ってきていない。「戦争で亡くなった人や遺族の人権の問題だ。みんなと一緒に考え、思いを共有したかった」と話した。
業者「採掘するのは石灰岩」 鉱山開発、今後どうなる? 鉱山開発 残る手続き | 沖縄タイムス紙面掲載記事 | 沖縄タイムス+プラス 糸満市米須の鉱山開発では、沖縄土石工業が自然公園法に基づく採掘行為届け出や搬出用通路を建設するための届け出を県に・・・www.okinawatimes.co.jp

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