沖縄県石垣島にアカツクシガモ2羽が飛来した。「石垣島フィールドガイドSeaBeans」の小林雅裕さん(47)が5日に観察し、撮影した。仲良く寄り添っており、雌雄のペアとみられる。
9月以降、県内では極めて珍しい渡り鳥カリガネ2羽と、約30羽のマガンやヒシクイも飛来。島内は旅行支援で訪れる観光客のほか、渡り鳥でもにぎわいを見せている。
アカツクシガモは県内への飛来がごくまれな珍鳥で、体長60センチを超える。体全体が橙赤(とうせき)色、頭の部分が淡色。主にユーラシア大陸中央部で繁殖、朝鮮半島に南下し、越冬する。名護市、豊見城市、与那国町、石垣市、多良間村などで飛来の記録がある。
カリガネはガンの仲間で体が小さく、黄色のアイラインや桃色の短いくちばしが特徴。ヒシクイやマガンは大型のガン。小林さんは「毎年、鳥を観察しているが、どこからどこへ渡るのか、なぜ石垣島に立ち寄ったのか。不思議なことが多い」と目を丸くしながら喜んでいた。(編集委員・福元大輔)
仲良く寄り添うペア 全身がオレンジ色に 沖縄・石垣島での画像はこちら >>
石垣島に飛来したカリガネ2羽とヒシクイ(左)=10月8日(小林雅裕さん撮影)