地方の生活コストは本当に安いのか? – FPが地方に移り住んで感じたこと 第112回 雇用調整助成金(特例措置)を活用していますか? 2022年11月末まで延長

「都心では物価が高いので、生活していくのが大変だ」または「地方は物価が安いので、生活費が都心に比べてあまりかからない」と世間で言われていることは、本当なのでしょうか。
お金の取扱いについて注意することは、都心部と地方部では、違いはないのでしょうか。

連載コラム「地方の生活コストは本当に安いのか?」では、ファイナンシャル・プランナーの高鷲佐織が、実際に東京と地方、両方の生活を経験して感じたことを交えながら、お金に関する情報などをお伝えいたします。

現在は、地方で暮らしていますが、商店街や繁華街を通ると、新型コロナウイルス感染症の影響による倒産なのか、「空き店舗」が目立ちます。また、営業しているお店も、店員が1人もしくは2人の少人数で営業しているお店も多いと感じます。

従業員には継続して働いてほしいが、事業売上が縮小され、やむを得ず従業員に休業手当等を支給している事業主に対して「雇用調整助成金」というものがあります。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態宣言が出された期間や、まん延防止等重点措置の期間は、テレビのニュースや新聞などでも「雇用調整助成金」について取り上げられていましたが、現在は、あまり報道されていないようです。

日本国内の経済活動は徐々に回復しているという人もいますが、全国旅行支援や訪日外国人観光客の増加だけでは、事業の売上に直結しないと感じる事業主の方もいらっしゃると思います。そこで今回は改めて「雇用調整助成金」についてお伝えいたします。特例措置の「雇用調整助成金」は、2022年11月末まで期限が延長されていますので、以前受給した方も今一度ご確認いただければと思います。

○雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例措置)

「雇用調整助成金」自体は以前から制度としてありましたが、2020年4月から新型コロナウイルス感染症の影響に伴う「特例措置」として、通常の「雇用調整助成金」よりも支給要件を緩和して利用しやすい制度に修正し、活用されてきました。当初2020年9月末までを期限としていたようですが、内容を見直しながら2022年11月30日まで延長されています。

○そもそもどうしたら「雇用調整助成金」をもらえるのか?

【1】事業の売上が下がり、従業員に休業してもらう必要があった
【2】計画的に従業員に実際に休業してもらった
【3】休業してもらった従業員に休業手当を支払った などの受給要件がある。
※注意点としては、従業員に休業してもらっただけでは、雇用調整助成金を受給できません。従業員に休業手当を支払う必要があります。また、休業には、「有給休暇」や「休日」は含まれません。

○「雇用調整助成金」が振り込まれるまでのスケジュール

【1】休業の計画 ※休業手当の金額は、平均賃金の何%にするか? (60%以上必要)など
【2】休業の計画を立てた書類作成 ※下記参考資料:ガイドブック(簡易版)に記載例あり
【3】計画通りに従業員に休業してもらい、休業手当を支払う
【4】雇用調整助成金の支給申請書を作成する
【5】労働局・ハローワークに申請する
【6】審査終了後、指定した口座に助成金が振り込まれる

引用:「はじめての雇用調整助成金」
参考資料:「雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)」

10月以降の休業から、初めて「雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)」を申請する場合は、売上減少に関する支給要件(5%以上ではなく、10%以上低下していること)について注意事項がありますので、下記のPDFをご参照ください。
■注意事項はこちら

なお、すでに、雇用調整助成金の支給を受けている事業主でも、「対象期間の延長」として、通常の1年の期間(=対象期間)を超えて、引き続き受給することができます。
詳細は、以下のPDFをご覧ください。
■「対象期間」の延長のお知らせはこちら

雇用調整助成金の概要は、下記の厚生労働省のホームページ「雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)」に記載されています。

国からの「助成金」の申請は、複雑で面倒という理由で、助成金の申請をしないという事業主の方もいらっしゃいます。上記に紹介した「雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)」はわかりやすく支給申請方法について書かれていますので、ご参考になさってください。

高鷲佐織 たかわしさおり ファイナンシャル・プランナー(CFP 認定者)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/DCプランナー1級。 資格の学校TACにて、FP講師として、教材の作成・校閲、講義に従事している。過去問分析を通じて学習者が苦手とする分野での、理解しやすい教材作りを心がけて、FP技能検定3級から1級までの教材などの作成・校閲を行っている。また、並行して資産形成や年金などの個人のお金に関する相談を行っている。 この著者の記事一覧はこちら

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