ローソン、冷凍食品のメニューを拡大 ラーメンなど12品目追加で、売り上げ5倍を目指す

ローソンは11月30日から順次、全国の店舗にて冷凍食品のメニューを拡大すると発表した。解凍不要のデザートや健康志向のパン、切り分け不要な刺身や馬刺しなど合計12品目を予定している。コロナ禍で増えた冷凍食品のニーズに対応していく狙いだ。

新しく発売する商品について、デザートは「フォンダンショコラ」(399円)と「4種のマカロン」(430円)の2品目。冷蔵庫から出してすぐにおいしく食べられる「即食」を訴求する。パンは健康志向の高まりに伴い、「ブランのクロワッサン」(248円)、「ブランのイングリッシュマフィン」(278円)を販売する。小麦粉の代わりにブランを使用することで糖質を抑えた。

冷凍弁当は「6種具材の中華丼」(399円)と「旨辛!麻婆豆腐丼」(399円)を予定している。容器が付いているため、温めてすぐに食べられる点が特徴だ。ラーメンは「淡麗醤油らぁ麺」(399円)と「濃厚鶏白湯らぁ麺」(399円)をエリア限定で販売する。

そのほか、今まで同社が苦手としていた畜産・水産系の販売にもチャレンジする。「鮮馬刺し赤身スライス」(798円)と「真鯛お刺身」(498円)を予定。1月からエリアを限定して発売する。アルコール凍結を活用し、チルド商品と同じくらいの鮮度を保てるようにした。

冷凍食品市場実態は?
同社の商品本部長の藤井均上級執行役員は、メニュー拡大の背景について「新型コロナウイルスによる外出自粛の影響で、長期保存が可能で手軽な冷凍食品のニーズが高まっている。品質の高いメニューを増やすことで、ローソンがよりお客さまの日常に溶け込んだ存在になれるよう力を入れていく」と説明した。

メニューの拡大はもちろん、容器を付けることで、レンジで温めてすぐに食べられる即食ニーズや、健康志向に注力した商品、国産原料にこだわった定番品の改良など、消費者の新しいニーズに対応していく。

総務省の「家計調査 冷凍調理食品」によると、2人以上世帯における冷凍調理食品の年間支出額は2020年には8787円となっており、19年(7818円)と比べて約12%増となった。また、日本冷凍食品協会は、冷凍食品の国内生産推移金額を発表。19~20年にかけて、業務用と家庭用冷凍食品の生産推移が逆転していることを示している。

コロナ禍だけでなく、共働き世帯の増加や時短ニーズ、冷凍技術の向上に伴い、同社は今後も冷凍食品市場の拡大が見込めると考えている。同社が現在販売する冷凍食品は約110種類。売り上げ状況を見ると、20年度は前年比109%、21年度は同115%と安定して成長していることが分かる。

「既存ニーズの取り込みはできていると感じている。今後は新商品の開発や新しい需要を取り込んでいく」(藤井氏)

同社は、25年に冷凍食品の売り上げを20年と比べて5倍にすると宣言した。15年から20年で2倍以上に伸長させた実績はあるものの、少々難しいチャレンジに思われる。どのように実現していくのだろうか?

300億円をかけて売場を改革 どう変わるの?
同社の竹増社長は「変更のポイントとしては、回遊性の高まりや選びやすさ・買い合わせのしやすさを意識した」と話す。

注力商品である冷凍食品はドア付きの棚を2台から3台に拡充。加えて、平台でも展開することで、冷凍食品スペースを1.5~2倍に増やした。また、店内中央に設置されていたチルドデザートやお惣菜のスペースも2倍に拡大させた。コロナ禍でスイーツ需要や中食需要が増えた点を考慮したという。

そのほか、ゆっくり商品が選べるようホットスナックをセルフ形式にしたり、冷凍食品同様に力を入れる店内調理のまちかど厨房は、他商品との買い合わせがしやすい場所に設置したりと棚効率を上げる工夫を施した。

同社は年内に約5000店舗の改装を完了させる予定で、現在800店舗まで完了している。店舗によるものの、約5~10%の売り上げ改善効果が期待でき、冷凍食品は約4割増、デザートは約1割増など好調な滑り出しだという。

ローソンは全国に約1万4000店舗あるが、立地や消費者属性などを考慮し改装店舗を決定していくとしている。「改装効果が売り上げにきちんと反映される店舗に絞って展開していく」(竹増社長)。

竹増社長は、冷凍食品に注力する理由について「冷凍食品は、おにぎりやお弁当などの賞味期限が近い商品よりも販売期間が長い。加えて、冷凍技術の高まりによって冷凍食品の品質も日に日に高まっている。これにより、食品ロスや品質向上につながり、サステナブルで便利な、よりお客さまに寄り添ったコンビニになれると考えている」と強調した。

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