自分らしく在り続けるために。多様性があたりまえな社会を創造する【前編】

カッコいい薄毛男性のためのスタイルメディア『NOHAIRS(ノーヘアーズ)』の運営や、スキンヘッド男性向けDtoC『Borderless Time』、動画マーケティングをサポートする『YouProduce』、薬用化粧品『Hepalicious』、ジェンダーレスブランド『NO WONDER』の展開準備など、多彩な事業を行っているPassion monster代表取締役社長の高山芽衣氏。高山氏は、「多様性があたりまえな社会を創造する」というミッションを掲げ、枠や固定観念に縛られない活動を続けています。

本稿では、税理士でありながら幾つもの事業を立ち上げてきた連続起業家のSAKURA United Solution代表・井上一生氏が、そんな高山氏と対談を行いました。

○いきなり会社をつくって『NOHAIRS』を立ち上げた

井上一生氏(以下、井上):本日はありがとうございます。高山さんは、『NOHAIRS(ノーヘアーズ)』というユニークなメディアを立ち上げて運営されているとか。ぜひ、NOHAIRSについて教えてください。どんなメディアなのでしょうか?

高山芽衣氏(以下、高山)NOHAIRSは薄毛男性向けのメディアで、ハゲを個性にした「カッコいいハゲ」という世界観を発信しています。300人ほどのメンバーが集まっており、最近はコロナの影響もあってリアルのイベントはできていませんが、今後また再開すると思います。メディアからファンを集めてブランドをつくる方法を取っていて、今ではスキンヘッド男性向けのDtoCとして『Borderless Time』という事業も展開しています。『Borderless Time』は、ありとあらゆるボーダーをなくすためのスキンケアブランドで、顔や頭を洗えるだけでなく、髭剃りや頭剃りもできるオールインワンソープを販売しています。

井上:もともと起業したいという気持ちがあったのですか?

高山:はい。トータルビューティの専門学校を卒業して、卒業後はアメリカ発のkate spadeというアパレルブランドで販売員として働いていました。その頃から、いつかは起業したいという想いはありましたね。

「見た目と内面性」に関心があって、アパレルで働いていたときから、「海外にはカッコいいボウズやスキンヘッドの男性が多いのに、日本ではハゲや薄毛はカッコ悪い対象とされている。このギャップはなに?」と。それで、薄毛を隠さなくて良いし、育毛やかつらだっていらない。個性やアイデンティティ、パーソナリティとして、あるいはファッションや自己表現としてのノーヘアーがあっても良いんじゃないかと思って。そういう世界観をメッセージとして伝えるメディアをつくりたいと思ったんです。

「他の人がやっていないことをやりたい」という気持ちも強かったので、いきなり会社をつくって、『NOHAIRS』を立ち上げました。マネタイズの前に法人化してしまった感じです。
ありのまま、多様性を”あたりまえ”にしたい
井上:高山さんのような若い人から「ハゲはカッコいい」と言われると、背中を押される感じがしますね。自信を持てるというか。アパレル販売員とのギャップがスゴイですが、なぜ全く違う世界にワープできたのでしょうか?

高山:原点は、高校生の頃にあると思います。自由な校風のところに入学したのですが、学校の偏差値が下がったので、「黒髪にしなさい」というルールができたんです。髪を黒くすることと偏差値って、全然関係ないことなのになぜ? と疑問に思って。そのことがきっかけで、「自己表現や多様性を大切にしたい」と思うようになりました。校則を守らないと先生からは嫌われたり、評価が下がって推薦をもらえなかったりしたのですが、そういうことは関係なく、自分に正直でいたいし、そう在り続けたい。自分らしく生きたい。そして、多様性があたりまえな社会をつくりたいと思いました。

井上:高山さんには、素晴らしい哲学がありますね。学生時代の体験がきっかけだったわけですね。
○DtoCビジネスの可能性

井上:高山さんが『NOHAIRS』や『Borderless Time』で行っていることは、まさしくDtoCビジネスと言われるビジネスモデルですが、最初からそういう戦略でいたのでしょうか?

高山:そうですね。『NOHAIRS』というメディアを立ち上げ、メディアにファンができたことでコミュニティになり、コミュニティの中で意見交換ができたり、ダイレクトな関係をつくることができました。目の前にファン(顧客)がいて意見を聞けるわけですから、商品開発の参考になりますし、ニーズに応えることができます。

例えば、薄毛の男性ってシャンプーは使わないのかな? とか、頭皮をなにで洗うんだろう? 洗顔とは分けるのかな? シェービングフォームは必要なのかな? とか、疑問が次々と湧いてきて。「意外と工程が多いんだなぁ。それなら、頭も顔もいっぺんに洗えるオールインワンの商品があれば良いんじゃないか」というところに行き着いて。それで、OEMで発注して商品開発をしてできたのが『Borderless Time』です。

井上:なるほど、それはすごいですね。DtoCは大きな可能性を秘めていますね。

高山:『Borderless Time』の他にも、Tシャツやパーカーなどの商品も展開しています。百貨店でのポップアップなどの機会もいただけて、コンセプトが尖っているので、ありがたいことにたくさんお声がけいただけています。ご本人が着るだけでなくて、「これ良いね」って娘さんが着ているという話も聞きますよ。

(次回に続く…)

井上一生 いのうえいっせい 税理士、行政書士、ロングステイアドバイザー。税理士でありながら、幾つもの事業を立ち上げてきた連続起業家。SAKURA United Solution代表(会計事務所を基盤に、国税出身税理士・税理士・社会保険労務士・行政書士・弁護士・銀行出身者などを組織化した士業・専門家集団)。SAKURA United Solutionのビジョンである「経営の伴走者 ~日本一の中小企業やスタートアップベンチャーの支援組織になる~」という言葉の基、”100年企業を創る”という壮大な目標をアライアンス戦略で進めている。 この著者の記事一覧はこちら

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