自宅療養にオンライン投薬 近隣薬局から直接届ける 千葉市薬剤師会 コロナ禍

千葉市薬剤師会は、新型コロナウイルスの自宅療養患者に対し、オンラインで薬の説明を行い直接処方薬を届ける取り組みを始めた。現在、同市内の3割余りの薬局が参加。患者の自宅近くの薬局から届くため、急な発熱などに対応できる。自宅療養中に解熱剤や常備薬がなくなり困ったとの声が多くあり、同会が市医師会などと連携、各薬局にも協力を求め体制を整えた。
市薬剤師会によると、自宅療養患者をオンライン診療した医療機関が患者宅付近にあるオンライン対応薬局に処方箋をファクスなどで送付すると、同薬局は電話やオンラインで患者に薬の説明や服薬指導を実施。薬は薬局職員が直接、患者宅のポストなどに届ける。
約350軒の加盟薬局のうち、116軒が今回の取り組みに参加。第5波の渦中だった8月から9月15日までに、95軒が計427件に対応した。
同市はこれまでも、国家戦略特区を活用し「オンライン服薬指導」を行ってきた。しかし、医療機関と提携した一部薬局でしかオンライン服薬指導を受けることができない上、薬は宅配で届くため時間がかかることから、早急に薬が必要な場合などに課題があった。
若葉区のフクチ薬局は8~9月、近隣の自宅療養者3人に電話での服薬指導を行い、薬を届けた。「患者とは電話でのやり取りなので、薬剤師の感染の不安を低減できた」と同薬局代表の福地昌之さん(68)。お薬手帳を直接確認できないため、既往歴や他に飲んでいる薬の聞き取りに慎重さが求められるが「今後、取り組みがもっと広がって、よりよい体制になることを期待している」と話した。
市薬剤師会は「患者の利便性向上を目指した。コロナ患者は現在、減少傾向にあるが、今後の状況は分からない。第6波に備えたい」と述べた。

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