育児で仕事を休んでつらかった時 癒やしてくれた「糸かけアート」 沖縄で初の個展

木製の板にくぎを打ち、糸をかけて作るウォールアート「ストリングアート」(糸かけ曼荼羅(まんだら))を手掛ける沖縄県出身女性アーティストが、同アートで県内初の個展を開く。「糸かけアーティスト」のSahこと稲嶺聖子さん(40)が今月17~19日、大小約20点の作品を那覇市の県立博物館・美術館で展示する。「糸でこんなデザインができるんだ、と感動してもらえるとうれしいな」と意気込んでいる。
名護市出身の稲嶺さんは、県外の大学で建築学科を卒業後、コンピューター設計支援ツールのCAD(キャド)を使用する住宅設備設計会社などに勤める会社員だった。3年ほど前、当時1~2歳の2人の子どもの育児のため会社を休むことが増え、精神的につらい時期があったという。「何か好きなことをやらないと(心も体も)持たない」と感じた時、ネットで見掛けた糸かけ曼荼羅を思い出した。
日本糸かけ曼荼羅協会から制作キットを購入して夢中に取り組んだ。くぎ打ちは音が響くため昼にしかできず、赤ちゃんをおぶってひたすら作業。夜中寝かしつけた後に糸をかけた。自分を癒やすアートセラピーの効果もあるとされ「作った後、とてもすっきりする。私の精神安定につながっている」と稲嶺さん。通信講座で同協会の認定講師も取得。2019年5月には仕事を辞め、アーティストとして活動をスタートした。
個展では、はがきサイズから140センチ四方の作品まで展示を予定。幾何学模様はCADでの設計やエクセルで計算するなど緻密な作業をこなす。くぎの高さは、感覚で打ちそろえられるようになるのだという。

昨年は3人目の子の出産や新型コロナウイルス感染拡大の影響で思うような活動ができなかった。今年4月から本格始動し「まずは個展を」と目標にしてきた。緊急事態宣言下で県立博物館・美術館は休館中だが、同館の県民ギャラリーで入室制限をしての開催を決めた。「皆さんの癒やしにもなれば。マスク、感染対策して楽しんでほしい」と呼び掛けた。
稲嶺さんの活動はインスタグラムで確認できる。URLは
https://www.instagram.com/sah.inamine.satoko
問い合わせはメールsasasah503@gmail.com

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