元院長、控訴しない意向=「遺族に申し訳ない」―禁錮5年実刑確定へ・池袋暴走

東京・池袋で起きた乗用車暴走事故で、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)罪に問われ、東京地裁で禁錮5年の判決を受けた旧通産省工業技術院元院長、飯塚幸三被告(90)が、控訴しない意向を示したことが15日、分かった。控訴期限は16日。検察側も控訴しない方針で、実刑判決が確定する見通しとなった。
飯塚被告は15日午前、都内の自宅で犯罪加害者家族の支援をしているNPO理事長と面会。理事長によると、被告は「被害者や遺族の方に申し訳ない。罪を償いたい。国の決定に従う」などと疲れた様子で話した。控訴しない意向は自身の弁護人に伝えており、遺族に何らかの形で謝罪を伝える意向も持っているという。
飯塚被告は在宅起訴されたが、判決が確定すれば刑務所に収監される。禁錮刑のため、刑務所での労務作業はない。
東京地裁は2日、車両に異常はなく、被告のアクセルとブレーキの踏み間違いが事故原因と認定。「過失は重大で、事故への反省の念もあるとはいえない」として禁錮5年を言い渡していた。
飯塚被告は公判を通じ、「アクセルは踏んでいない」「ブレーキを踏んでも減速しなかった」と自身の過失を否定していた。
判決によると、被告は2019年4月19日、東京都豊島区の都道を走行中にブレーキと間違えてアクセルを踏み続け、時速96キロまで加速。赤信号を無視して横断歩道に突っ込み、松永真菜さん=当時(31)=と娘の莉子ちゃん=同(3)=をはねて死亡させたほか、9人に重軽傷を負わせた。
事故で2人を失った松永拓也さん(35)は判決後の記者会見で、被告に控訴断念と謝罪を求めていた。被告が控訴しない意向を示したことについて、インターネット交流サイト(SNS)に「確定するまでは動向を見守りたいので、コメントは差し控えます」と記した。

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