コロナワクチン接種後、わずか1ヶ月で中和抗体が半減!? 体当たりで検査してみた

米国や英国、イスラエルなどと比較すると、先進国の中では遅れてスタートした日本のワクチン接種。予約の取りづらさやシステムの不具合、大規模接種会場での行列など多くの問題はあったものの、職域接種なども含めてスピードが加速。
10日現在で総接種回数は141,432,726回、うち1回以上接種者は国民の61.9%、2回接種完了者は49.8%に及んでいる(首相官邸公式サイトより)。
接種が進むワクチンには、どれくらい効果が期待できるのだろうか。厚生労働省の新型コロナウイルスアドバイザリーボードが発表している資料によれば、未接種の新規陽性者数が10万人あたり59.9人なのに対して、接種完了した人では4.5人。
未接種者の7.5%に抑えられており、実態としてかなりの感染抑制効果があるものと考えられる。
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RNAウイルスは遺伝情報がDNAに保存されている生物よりも変異しやすく、新型コロナウイルスにも世界中で数多くの変異株が出現している。
東京都の発表では、インド由来のデルタ株(L452R)はすでに9割を超える勢い。デルタ株は感染が拡大しやすいことに加えて、ワクチンの効果にも影響が懸念されている。

英国公衆衛生庁(PHE)が発表したデータでは、ファイザー社製ワクチンの発症予防効果はアルファ株で約94%、デルタ株で約88%。デルタ株における入院予防効果は約96%とされている。
しかし、ペルーで発見されたラムダ株、コロンビアで発見されたミュー株など、新たな変異株も国内で発見され始めており、とくにこの2株については、ワクチンの有効性低下の懸念も。

ワクチンの効果は、接種後は徐々に減少すると言われる。ワクチン接種開始が早かったイスラエルでは、世界に先駆けて3回目の追加接種(ブースター接種)を開始。8月29日からは対象を12歳以上に拡大している。
また、アメリカも今月20日からブースター接種を開始する予定だ。日本でも河野太郎ワクチン担当大臣が、「ブースター接種を実施する場合は10月終わりから11月から」との見解を表明している。
一方で、世界保健機関(WHO)は発展途上国のワクチン確保のため、先進国は少なくとも年内までブースター接種を控えるよう改めて呼びかけた。
では、実際、ワクチンによる抗体はどのように変化するのだろうか。しらべぇ編集部記者が、体を張って抗体検査をしてみた。

検査は、東京・池袋にある新型コロナ 池袋抗体検査センターにて実施。ネットで事前予約して訪れたが、検査時間は15分ほどだ。

検査は自分で採血する方式。専用の針で指先から血を採り、専用の機械で分析を行う。この検査でわかるのは、ウイルスが細胞に感染しようとする受容体とのつながりを阻害する「中和抗体」だ。

中和抗体は一般的に2回目接種直後から急激に上昇し、約2週間後にピークを迎えてそこから徐々に低下していくと言われている。この検査ではその2週間後のピークあたりが100%、その後20%を超えていれば「中和抗体が有効」と判断できると言うが…。

今回検査を受けた記者は、40代男性。6月29日と7月29日にモデルナワクチンを職域接種し、中和抗体検査は接種完了から約1ヶ月後の8月26日に実施した。その結果は…

2回目接種から1ヶ月も経過していないにもかかわらず、49.94%とじつに半減。抗体が有効とされる20%は大きく上回っているものの、わずか1ヶ月でここまで減少してしまうと不安も募る。
検査センターの担当者は「この後はモデルナのほうが長持ちすることもあります」と気休めのような慰めをもらったものの…。ちなみに、記者は1回目も2回目も副反応がほぼなく(接種部位の痛み程度)、当時は「よかった…」と思っていたのだが。
抗体値は、基本的に全て減少していくものの、そのペースや減少幅は人によってさまざまのようだ。編集部が現地で取材した30代女性は、7月27日の2回目接種完了から約1ヶ月とのことだったが、76.1%と記者の1.5倍以上の値に。

ワクチン接種が進む一方で、抗体検査の希望者が増えているとも報じられているが、1ヶ月でもここまで減少する人がいること、その減り方がさまざまなことからも当然の心情ではないだろうか。
いずれにせよ、新型コロナのワクチンは、一度接種すればずっと有効な終生免疫ではなく徐々に効力が落ちるもの。いつ、どこまで落ちるのかは判断しづらいわけで、接種後もマスクや手指消毒など感染対策を十分に行う必要がある。

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